2009年2月19日

Prophet


東京都墨田区で建設中の新タワー「東京スカイツリー」(高さ約610メートル)のような絵を、29年余り前に「未来の墨田」と題して描いた当時の小学生たちが、同区に名乗り出た。

区内のマンション管理人室で遊んでいた5~6人が一緒に描いたという。すでに亡くなった人もいたが、作者らは管理人らとともに18日、山崎昇区長を訪ね、「予言的中」を喜び合った。

絵は1979年11月、「未来の墨田-21世紀の私たちの町を描こう」という公募展に寄せられ、翌80年に区の冊子の表紙に採用された。昨年新タワーが着工し、「タワーを予言していた」として、区が作者を探していた。

名乗り出たのは、埼玉県越谷市の会社員西田裕延さん(41)、同県秩父市の池田嚆八(こうはち)さん(75)。西田さんの親友で、2001年にバイク事故で亡くなった岡田順二さん(当時34歳)の両親も同席した。

79年当時、同区墨田5のマンション管理人だった池田さんが、遊びに来ていた小6の西田さんや岡田さんたちに描かせたという。池田さんは「1週間以上かけ、子供5、6人で描いていた」と振り返る。西田さんらの記憶では、当初ロケットを描いたが、池田さんに「ロケットがあるのはおかしい」と言われ、足を描き足してタワーになったという。

西田さんは「予言のつもりもなく、子供の発想で『こうなったらいいね』で描いたと思う」と語り、岡田さんの父、正男さん(75)は「息子が友達と描いたタワーが実現してうれしい。贈り物をしてくれた」と喜んでいた。

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